湿式シリンダーライナーの特徴
2021-01-04
湿式シリンダーライナーの特徴は、その外表面が冷却水と直接接触することです。また、乾式シリンダーライナーに比べて厚みがあります。湿式シリンダー ライナーの半径方向の位置決めは、一般にシリンダー ブロック間のすきまばめを備えた上下 2 つの突出環状ベルトに依存し、軸方向の位置決めは上部フランジの下面を使用します。
シリンダーライナーの下部は1~3個の耐熱・耐油ゴム製シールリングでシールされています。シールには膨張シールと圧縮シールの2種類があります。
ディーゼルエンジンの高性能化に伴い、湿ったシリンダーライナーのキャビテーションが顕著な問題になっています。したがって、一部のディーゼル エンジンのシリンダー ライナーには 3 つのシール リングが付いています。シリンダー上部はクーラントと接触するため、合わせ面の錆びを防ぐことができます。分解・組立が容易で、振動を吸収しキャビテーションを軽減します。上部と中央の 2 つのチャネルの一部は、冷却剤を密閉するためにエチレン - プロピレン合成ゴムで作られています。下部はエンジンオイルをシールするシリコン素材で作られています。この 2 つは間違ってインストールすることはできません。シリンダーライナーの剛性を向上させるためにシリンダーにシールリングを取り付ける場合もあります。シリンダーライナーの上部は通常、フランジの下面に金属シート(銅またはアルミニウムのガスケット、アルミニウム合金シリンダーブロック用のアルミニウムガスケット、電食防止用の銅ガスケット)でシールされています。
湿式シリンダーライナーの利点は、シリンダーブロックの鋳造が容易で、修理と交換が容易であり、放熱効果が優れていることです。デメリットはシリンダーの剛性が低くキャビテーションが発生しやすく、水漏れしやすいことです。主に高負荷エンジン(ボア140mm以上のディーゼルエンジンはほぼ全て使用)やアルミ合金シリンダーエンジンに使用されます。