クランクシャフトクリアランスの測定
2020-11-23
クランクシャフトの軸方向すきまは、クランクシャフトのエンドすきまとも呼ばれます。エンジン作動時、隙間が小さすぎると熱膨張により部品が固着してしまいます。ギャップが大きすぎると、クランクシャフトが軸方向に動き、シリンダーの摩耗が加速し、バルブ位相とクラッチの通常の動作に影響を与えます。エンジンのオーバーホールの際には、この隙間の大きさを確認し、適切になるまで調整する必要があります。
クランクシャフトのすきまの測定には、アキシャルすきまの測定とメインベアリングのラジアルすきまの測定があります。
(1) クランクシャフトのアキシアルすきまの測定。クランクシャフトの後端のスラストベアリングプレートの厚さによって、クランクシャフトの軸方向クリアランスが決まります。測定するときは、エンジンのクランクシャフトの前端にダイヤルインジケータを配置し、クランクシャフトをノックして限界位置まで後退させ、ダイヤルインジケータをゼロに合わせます。クランクシャフトを限界位置まで前進させ、ダイヤルインジケーターのインジケーターはクランクシャフトのアキシャルクリアランスです。隙間ゲージでも測定できます。 2本のドライバーを使用して、特定のメインベアリングカバーと対応するクランクシャフトアームの間にそれぞれ挿入し、クランクシャフトを限界位置まで前後にこじった後、7番目のベアリングに隙間ゲージを挿入します。スラスト面とクランクシャフトの表面の間で測定します、この隙間がクランクシャフトの軸方向隙間です。純正規定によると、この車のクランクシャフトのアキシャルクリアランスの基準は0.105~0.308mm、摩耗限界は0.38mmです。
(2) 主軸受のラジアルすきま測定。クランクシャフトのメインジャーナルとメインベアリングとの隙間がラジアル隙間です。測定の際は、メインジャーナルとメインベアリングの間にプラスチックワイヤーゲージ(プラスチックギャップゲージ)を挿入し、回転中のギャップ変化やギャップゲージの噛み込みを防ぐため、クランクシャフトを回転させないよう注意してください。クランクシャフトの品質がクリアランスに与える影響には注意が必要です。